今回はモチーフが3つあった場合の書き順や大まかな空気感の出し方のお話です。
この記事の内容
デッサンを実際に描いていく前に
基本的に芸術系の高校や大学の入試は3点モチーフが多いです。場所によっては1点もありますが、私が過去うけてきた学校の試験課題は全て3点〜5点モチーフでした。
基本、奇数の方がバランスは良くなります。
1点、3点、5点…。
なぜかというと偶数になると手前に持ってこなければならないモチーフの配置が均等になり画面上ではバランスが悪くなります。
【まず3点モチーフの場合】
赤い主役のモチーフが前に来てわかりやすいですし、画面上でもバランスがいいです。
【そして4点モチーフの場合】
上から見るとモチーフの並びは綺麗ですが、画面上では被ってしまっています。かぶらないようにずらすと余白が少なくなり、うまく配置しないとかなり窮屈なデッサンになってしまいます。
でも大丈夫です!
これから1点〜5点のモチーフの解説や、その課題の意図をサラッと説明していきます。
今回の記事はあくまで3点モチーフの解説なのでw
ではいきましょう!
【1点モチーフ課題】
一点モチーフの場合はよりその対象を見れているかがカギとなります。1つしかないモチーフで遠近感がわかっているか、そのモチーフを細部まで見れているか、などが評価対象ですね。
構図は1つしかないので画用紙の真ん中に贅沢にドーンと描きましょう。
【2点モチーフ課題】
2点モチーフではバランスの悪い中、構図やモチーフの配置がしっかり考えられているか、を主に見られます。
また、分解できるものなら1枚目のように無理やり3点や4点モチーフに変えてしまってもいいですね。
見せ場(画面の一番手前に来る部分)を作れているか、もしっかり採点されます。
【3点モチーフ課題】
一番手前に来るものをしっかりと決めているか、がカギですね。しかし3点は非常にバランスがいいのでその3つの中の主人公も決めやすいです。
1枚目から「縄」、「コップ」、「たまご」、「発泡スチロールの球」がそれぞれ主人公です。
しかし一番遠くにあるものも気を抜いて描いていないか、などもみられます。
【4点モチーフ課題】
最後の2枚はそっくりですが同じ配置でリボンの構図を変えて2枚描いたものですw
4点モチーフではいかにごちゃごちゃせず、すっきり空間演出ができるか、が見られます。
簡単に言うと2枚目のボトルを倒しているデッサンは紙コップが3つもありますが、2つをかさねて1つのモチーフ化してすっきり見せています。
いかにまとめる力があるか、がカギですね。
【5、6点モチーフ課題】
これもまとめる力があるかが見られますね。
2枚目のデッサンではチュッパチャップスを1本ビニールの中に入れ、これもまた1つのモチーフ化にしています。
他にはトマトを一つ遠くに置いて空間を演出しています。
はい、以上が1点〜6点モチーフの解説や課題の意図ですね。
その中でも、今回は一番出されやすい3点モチーフ課題の解説です。
今からお話しする流れをつかんでおけば大体大丈夫です^^
3点モチーフデッサンの配置方法
はい、では実際に3点モチーフが出されたとして配置してみましょう。
3点だとモチーフにもよりますが、大体この配置が多いです。
いざ描いてみてモチーフを離しすぎてそもそも画用紙に見切れる…!とならないようにするためです。
不安なら画用紙の裏に下書きの下書きをしましょう。
デッサンはどこから描いていくの?
さあ、形はとれた。ここからどうしよう。
デッサンの空気感って何?
ここで空気感についてお話ししておきますね。
空気感とは別名空間感、立体感などと思っていただいて大丈夫です。
まずこの2枚の手のデッサン。
どちらが空気感があるでしょうか?
2枚目ですね^^
なぜか。
それは1枚目では一定の同じような鉛筆の濃さで塗られており明暗があまり感じられません。
それに比べて2枚目は鉛筆のグラデーションが豊富で光の来ている方向を感じられます。
つまり空気感とは鉛筆のグラデーションの幅で表現できます。
ではそこを意識しながら進めていきましょう!
デッサンの進め方は?
まんべんなくどのモチーフにも手をつけていく感じですね( ˘ω˘)
空気感のあるデッサンの完成!
今回は描き方よりも流れが重視ですので、
- モチーフの配置方法(見せ場を作る)
- 影から描写(ゆがんでないか確認)
- 手前を一番描き込む(ピントを合わすイメージで)
- パーセンテージとグラデーションを意識する(空気感)
- 完成
ですね!
いかがでしたか?
では今回はここまでで。